ドライアイ
ドライアイとは
ドライアイとは、涙の量や質の異常によって涙が不安定になり、目の乾燥感や不快感、見えにくさなどを引き起こす病気です。
涙は単に目を潤しているだけではありません。目の表面を乾燥や異物から守り、角膜をなめらかに保つことで、ものをクリアに見るためにも重要な役割を担っています。
ドライアイになると、目の表面を覆っている涙の膜(涙液膜)が不安定になり、まばたきをしても涙が均一に広がりにくくなります。その結果、目の表面に傷がついたり、乾燥感や異物感だけでなく、かすみや目の疲れなどが現れたりすることがあります。
パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズ、エアコンによる乾燥など、現代の生活にはドライアイにつながる要因が多くあります。
「目が乾くだけ」と考えず、症状が続く場合には 眼科で原因を調べ、適切な治療を受けることが大切です。

このような症状はありませんか?
ドライアイという名前から「目が乾く病気」と思われがちですが、症状はさまざまです。
涙が出るにもかかわらずドライアイという場合もあります。目の表面が乾燥すると、その刺激に反応して反射的に涙が多く出ることがあるためです。
症状が続く場合や、市販の目薬を使用しても改善しない場合は、一度眼科へご相談ください。
●目が乾く
●目がゴロゴロする、異物感がある
●目が疲れやすい
●目がかすむ、見えにくい
●目が痛い
●目が赤い
●光をまぶしく感じる
●目やにが出る
●コンタクトレンズを装用すると不快感がある
●涙が出る
涙の役割とドライアイが起こる仕組み
涙は涙腺で作られ、まばたきをするたびに目の表面に広がり、「涙液膜」となって角膜や結膜を覆っています。
涙液膜は主に「油層」と「液層」から構成されており、油層には涙の蒸発を防ぐ役割があります。
健康な目では、まばたきによって涙が目の表面に均一に広がります。しかし、涙の分泌量が減ったり、涙の成分バランスが崩れたりすると、涙液膜が不安定になり、目の表面に乾燥した部分が生じます。
この状態が繰り返されることで、目の表面に傷や炎症が起こり、乾燥感、異物感、痛み、かすみなど、さまざまな症状につながります。


ドライアイの原因・なりやすい方
ドライアイは、一つの原因だけでなく、生活環境や加齢、コンタクトレンズ、目の病気、全身疾患など、さまざまな要因が重なって起こります。
パソコン・スマートフォンを長時間使用する方
画面を集中して見ていると、まばたきの回数が減少します。
まばたきには涙を目の表面に広げる役割があるため、回数が減ると涙が蒸発しやすくなり、ドライアイにつながります。
コンタクトレンズを使用している方
コンタクトレンズを装用すると涙の膜が不安定になりやすく、目の乾燥感や異物感が現れることがあります。
特に長時間装用している方は注意が必要です。
エアコンの効いた環境で過ごすことが多い方
冷暖房によって室内の湿度が低下したり、風が直接目に当たったりすると、涙が蒸発しやすくなります。
加齢
年齢とともに涙の分泌量や涙の性質が変化し、ドライアイが起こりやすくなります。
マイボーム腺機能不全(MGD)
まぶたには、涙の蒸発を防ぐ油分を分泌する「マイボーム腺」があります。
マイボーム腺の働きが低下すると油分が十分に分泌されず、涙が蒸発しやすくなります。この状態をマイボーム腺機能不全(MGD)といい、ドライアイの重要な原因の一つです。
全身疾患や薬剤の影響
シェーグレン症候群などの全身疾患によって涙の分泌量が低下することがあります。また、服用している薬の種類によっては、涙の分泌量に影響する場合があります。
当院のドライアイ診療
ドライアイの原因や状態を丁寧に確認します
ドライアイは、涙の量が不足しているだけでなく、涙が蒸発しやすい、涙の成分バランスが崩れているなど、さまざまな原因によって起こります。
当院では、目の表面や涙の状態を詳しく確認し、症状だけでなく、その原因やドライアイの状態を見極めたうえで、一人ひとりに適した治療をご提案します。
パソコンやスマートフォンの長時間使用、コンタクトレンズの装用、エアコンによる乾燥など、日常生活の環境がドライアイに影響していることも少なくありません。
当院では、点眼薬による治療だけでなく、患者さんの生活環境やコンタクトレンズの使用状況なども確認し、症状の改善につながる生活上の工夫についてもアドバイスいたします。

症状を繰り返す方・市販の目薬で改善しない方もご相談ください
「目が乾く」「ゴロゴロする」「目が疲れる」「かすんで見える」などの症状を繰り返している場合は、ドライアイが慢性化していたり、目の表面に傷や炎症が生じていたりする可能性があります。
市販の目薬を使用しても症状が続く方や、コンタクトレンズ装用時の不快感にお悩みの方もお気軽にご相談ください。

ドライアイの検査
ドライアイは、症状だけでは原因や程度を判断することが難しいため、涙の状態や目の表面を詳しく調べることが大切です。
当院では、目の表面の状態や涙の安定性などを確認し、ドライアイの有無や程度を総合的に判断します。
涙液層破壊時間(BUT)検査
目の表面の涙を色素で染め、まばたきをしてから涙の膜が崩れるまでの時間を調べる検 査です。
涙の膜が短時間で崩れる場合は、涙が目の表面に安定してとどまることができず、ドライアイが疑われます。
角膜・結膜染色検査
フルオレセインなどの色素を用いて、角膜や結膜の状態を観察します。
ドライアイによって目の表面に傷が生じていないか、どの程度障害されているかなどを確認します。
シルマー検査
専用のろ紙をまぶたに挟み、一定時間にどの程度涙が分泌されるかを調べる検査です。
涙の分泌量が低下してい ないかを確認するために、必要に応じて行います。
ドライアイの治療
ドライアイの治療は、症状や涙の状態、原因に応じて行います。点眼薬による治療を基本に、パソコン・スマートフォンの使用環境やコンタクトレンズの装用状況なども見直しながら、症状の改善を目指します。
点眼薬による治療
ドライアイの状態に応じて、涙を補う点眼薬や、涙の分泌を促したり、目の表面の状態を改善したりする点眼薬などを使用します。
症状や目の表面の状態を確認しながら、一人ひとりに適した点眼薬を選択します。
涙点プラグ
点眼薬による治療だけでは十分な改善が得られない場合には、「涙点プラグ」を検討することがあります。
涙は、目頭にある「涙点」という小さな穴から鼻の方へ排出されます。涙点プラグは、この涙点に小さな栓をすることで涙の排出を抑え、目の表面に涙をとどまりやすくする治療です。

日常生活・環境の見直し
ドライアイは、日常生活や環境によって症状が悪化することがあります。
パソコンやスマートフォンを長時間使用する場合は、適度に休憩をとり、意識してまばたきをすることが大切です。また、エアコンの風が直接目に当たらないようにする、室内の乾燥を防ぐ、コンタクトレンズの装用時間を見直す、目を温めるなどの工夫も症状の改善につながります。
ドライアイ よくある質問
Q
目が乾いていなくてもドライアイのことはありますか?
A
はい。ドラ イアイの症状は「目が乾く」だけではありません。目がゴロゴロする、疲れやすい、かすんで見える、まぶしいなど、さまざまな症状が現れることがあります。
乾燥感がなくても、このような症状が続く場合はドライアイの可能性がありますので、一度眼科へご相談ください。
Q
涙が出るのにドライアイなのでしょうか?
A
はい。ドライアイでも涙が多く出ることがあります。
目の表面が乾燥すると、その刺激によって反射的に涙が分泌されることがあります。また、涙の量があっても、涙が目の表面に安定してとどまらないタイプのドライアイもあります。
Q
市販の目薬を使っても大丈夫ですか?
A
軽い症状であれば、市販の目薬で一時的に症状が和らぐことがあります。
ただし、ドライアイにはさまざまな原因があり、目薬の種類によっては症状に適していないこともあります。市販の目薬を使用しても症状が続く場合や、繰り返す場合は眼科を受診しましょう。
Q
コンタクトレンズを使っているとドライアイになりやすいですか?
A
コンタクトレンズを装用すると涙の膜が不安定になり、目が乾きやすくなることがあります。
特に長時間の装用やパソコン・スマートフォンの長時間使用が重なると、乾燥感や異物感が強くなる場合があります。症状がある場合は装用時間やレンズの種類を見直すことも大切です。
Q
ドライアイは治りますか?
A
原因や症状によって異なります。生活環境の改善や適切な治療によって症状が改善する場合もありますが、加齢や体質、生活環境などが関係して慢性的に症状が続くこともあります。
症状をコントロールしながら、目の表面を良好な状態に保つことが大切です。
Q
ドライアイを放置するとどうなりますか?
A
ドライアイが続くと、目の表面を保護する涙の働きが低下し、角膜や結膜に傷が生じることがあります。また、目の不快感だけでなく、かすみや見えにくさによって日常生活に影響することもあります。
症状が続いている場合は、「目が乾くだけ」と放置せず、眼科で原因を確認することをおすすめします。
Q
目を温めるとドライアイに効果がありますか?
A
マイボーム腺機能不全(MGD)が関係するドライアイでは、まぶたを温めることで油分が分泌されやすくなり、症状の改善につながることがあります。
ただし、ドライアイにはさまざまなタイプがありますので、症状が続く場合は眼科で適切な診断を受けることが大切です。
公開日:2026年10月13日
最終更新日: 2026年10月13日

執筆者兼監修者プロフィール
院長 桐山 卓也
●資格
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日本専門医機構認定 眼科専門医
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スターサージカル ICL認定医
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日本医師会認定 産業医
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屈折矯正手術講習会修了
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オルソケラトロジー講習会修了
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水晶体嚢拡張リング(CTR)講習会受講修了
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ボトックス・ジュビダームビスタ施注資格修了
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舌下免疫療法講習会修了
●所属学会
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日本眼科学会
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日本白内障屈折矯正手術学会
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日本角膜学会
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日本緑内障学会
